2015年2月8日日曜日

森永さんの講演を聞きました

今日、森永卓郎さんの講演会「生活を豊かにする経済学」を聞きに行きました。
この講演は、県民教養講座ということで事前申し込みをすれば、無料で聞くことができます。よく森永さんのラジオを聴いていて、私が好きなことを知っていた相棒が申し込んでおいてくれたのでした。

以下、簡単な自分用メモです。
聴衆は割と年配の方が多かったと思います。会場のはまぎんホール「ヴィアマーレ」は9割方埋まっていたでしょうか。ラジオ同様お話が面白すぎてあっという間の90分でした。会場は何度も笑いに包まれました。

最初、森永さんの出演している「がっちりマンデー」の番組名の変遷から入りました。私はこの番組は見てなかったのでへえそうなのかあと思いました(インサイダー取引を疑われ番組名を変えたっていうお話)。

次に今話題のピケティです。私は「21世紀の資本」は読んでいませんが、書評などでざっくりとは知っています。 要するに格差が拡大するということを簡単に説明した後、ではそうなった理由について森永さんの考えを話されました。

1985年のプラザ合意による円高。日本人の平均所得が世界一になってしまった。しかし豊かさの実感がない。身近なまわりと格差が大きい程豊かさを感じるが、みんな一斉に豊かになったので実感がない。

森永さんのバブル時代の話。タクシー券。海外で「ブランクレシートプリーズ」というと「オーユーアーソウゴウショーシャ」と言われたとか。バブルを経験しているので、バブルのにおいに敏感。
今、3A+6にバブルがきているよって話。第2六本木ヒルズとか。

お金持ちと普通の家では玄関入った瞬間に違う。照明が天井にない。壁とかからの間接照明。あとフェラーリを持っている。森永さんはフェラーリ乗る時腹筋がつったとか。

格差社会になったのは1980年代。きっかけはサッチャー。英国はそれまでは「ゆりかごから墓場まで」という手厚い社会福祉で暮らしやすいよい国だった。しかしサッチャーの4つの政策で変わった。小さな政府。社会保障の縮小。お金持ち減税で庶民増税。金融資本主義。レーガンも大体同じ事をやり小泉もやった。サッチャーの時に経済学の主流が変わった。新自由主義。

最も変化したのは労働者。それまでは鈴木さんとか田中さんとか名前があった労働者が労働者A、労働者Bという風に人間ではなく、部品みたいになってしまった。
具体例として、ホリエモンと大喧嘩した話がわかりやすかった。

リーマンショックの話。金融工学でリスクがありませんよというのはまやかしで、リスクを隠ぺいしているだけだった。その事に気が付いた人が売り、周りも次々売って大暴落した。あれだけの詐欺まがいのことをしても誰も逮捕されていない。。。

と暗い話が続いたが、では日本はどうすればいいか。
「目指せイタリア!」だそうである。日本人のラテン化。
イタリアは財政難というのは新自由主義者のデマで実際はそうでもない。ギリシャでやったことをイタリアでもやろうとした。

「母をたずねて三千里」クイズ。マルコはイタリアから母をたずねてどこまで行きましたか?
100年前のイタリアはそれだけ貧しかったという話。100年で経済成長は凄まじく、日本と同じくらいになった。でも日本人とは働き方が全然違う。残業はしないし、夏休みは最低でも1ヶ月。でも仕事してないわけではない。効率よく働いている。イタリアの企業は現場への権限委譲が進んでいるので、現場のアイデアをすぐに生かせる。効率化も容易にできるし、商品化も容易い。どこかの会社は年間1500もの新商品を出している。商品はコモディティなのかアートなのか。100円ライターで競争しようとしても労働単価を下げても限界がある。恐竜の口から火が出る商品。無限プチプチ。一見なんだこれはと思わせるもの。
これからのキーワードは、「競合しない。」

佐久間良子がなぜ魅力的という話。

ダメになる会社の法則をみつけた。
社長が社員に対して、「わが社をとりまく環境は大変厳しく…、社員一丸となって…」という感じの暗い話をするのはダメだそうだ。

明るくラテンで。
恥ずかしがり屋の日本人でも実行できる具体例を話されたけど、そりゃ無理だよって。

松田聖子とのラジオ共演。失敗。次は沢尻エリカ? ここで時間。おしまい。

質疑とかの時間はなく、盛大な拍手で終わりました。

この後、隣のランドマークでやっている「ヨコハマ鉄道模型フェスタ2015」をちょっと覗いてから帰りました。